下方向に湾曲した長い嘴が特徴。類似種のダイシャクシギやホウロクシギと比較すると嘴は短い。河川、水田、砂浜、干潟など、淡水と海水どちらの水辺でも見られ、水辺ではなく草地にいることもある。冬に見られる地域もあるが、基本的には全国で春と秋の渡りの時期に通過する旅鳥。カニやゴカイ、昆虫などを捕食する。

日本最大のシギで、ダイシャクシギに非常によく似る。江戸時代辺りまではダイシャクシギと区別されていなかった。腹から尻にかけてはまだら模様があり白くない。「焙烙(ほうろく)」は素焼きの土鍋の一種で、色が似ていることからこの和名。干潟でカニやシャコを食べる。絶滅危惧種。

ホウロクシギと非常によく似たシギ。腹から尻にかけては白で、腰も白い。春と秋に日本を通過していくが、冬を越す個体が確認されることもある。カニが大好きでよく食べる。

上方向に反った長い嘴が特徴で、和名はそれに由来。夏羽では体が鮮やかな橙色になる。2022年に13,560kmを休まず飛行し続けギネス記録を更新。それまでのギネス記録も別のオオソリハシシギの記録だった。全国に春と秋の渡りの時期に姿を見せる。沿岸部に多い。絶滅危惧種。

オオソリハシシギと似ているシギ。長くまっすぐな嘴をもち、尾羽の先が黒い。全国に春と秋の渡りの時期に現れる。沿岸部でも見られるが、どちらかと言えば淡水の水辺で見られることの方が多い。

夏羽では鮮やかな赤褐色の羽が目立つシギ。着物を着た京都の女性を思わせる姿ということでこの和名になったと言われる。大きめの石や枝などもひっくり返して獲物を探す力持ち。主に春と秋の渡りの時期に全国の干潟や砂浜などで見られるが、春の渡りで多いのは春と秋で渡りのルートが違うため。

目立った特徴がないと言われることが多いシギ。それが特徴かもしれない。嘴は黒くまっすぐ。他のシギと比べると若干ずんぐり体型。和名の由来は不明だが、動きが老女を連想させ、「姥(うば)」→「おば」となったとする説などがある。全国の沿岸部に春と秋の渡りの時期に姿を見せる。

クチバシの先がヘラのようになっている小さなシギ。かつて日本各地の干潟で見られた旅鳥であるが、生息地である干潟や砂浜の減少などにより世界でも300羽前後しか残っていないとされ、絶滅する可能性が極めて高いと言われている。他のシギチの群れに混ざっていることが多い。

スズメサイズのシギ。体が小さく、成鳥であっても「当年(その年)生まれ」に見えることからこの和名となっている。全国に春と秋の渡りの時期に訪れる旅鳥。一部では冬を越す個体もいる。沿岸・内陸の両方で見られ、特に干潟ではちょこまかと走り回る姿が普通に見られる。

砂浜で波が引いては貝や甲殻類を採りにいき、また波が寄せては走って戻る姿が有名。後ろ指が退化し、足指が3本になっていることが名前の由来。冬鳥、また春秋の渡りの時期に見られる旅鳥として全国に訪れる。

夏羽では体の上面の赤褐色と、腹の黒が目立つシギ。嘴は僅かに曲がる。大群が一つの塊になって飛ぶ姿はこの鳥の魅力の一つ。気に食わない鳥は走って体当たりしてぶっ飛ばす。全国で冬鳥、また春秋の渡りの時期に見られる旅鳥。干潟、砂浜、湖沼、田んぼなどで見られる。準絶滅危惧種。

森や林に住む褐色のおもしろい顔をしたシギ。本州〜九州では年中見られ湿った場所を好む。夜行性で昼はじっとしているが夕方になるとミミズなどを捕りに出かける。美味しいらしいが数の減少により狩猟禁止を呼びかける声がある。

全国で冬に見ることができる、山間部の渓流や湿地を好むジシギ類。白い羽が僅かに青味を帯びて見えるということでこの和名になったとされる。ノリノリでダンスしているかのようにリズミカルに体を上下させる様子は「アオシギダンス」と呼ばれる。浅瀬でミミズや水生昆虫などを捕食する。

見分けの難しいジシギ類。求愛飛行が有名で、「ズビャーク　ズビャーク」と鳴きながら飛び、尾羽で大きな音を立てながら急降下する。その音は鳥が発生させているとは思えない迫力がある。本州の高原など限られた場所と、北海道の草原などで夏に見られるが、本州の繁殖場所は激減している。準絶滅危惧種。

数多のバーダーを識別の沼に引きずり込んできたジシギ類の一種。湿地や農耕地などで見られる。

見分けにくいジシギ類の一種。黒と褐色が複雑に絡んだ模様。嘴は頭2つ分よりも長い。本州以南で旅鳥や冬鳥として見られ、北海道では旅鳥。淡水の水辺や田んぼなどで見られるが、冬の田んぼでは見つけにくく、気づかず飛ばしてしまうことも多い。

上方向に反った嘴に、鮮やかな橙色もしくは黄色の足。パッと見で分かるくらい明らかにオオソリハシシギよりサイズが小さい。せわしなく動き回っていることが多い。春と秋の渡りの時期に全国で見られる。干潟や砂浜などで小型のカニなどを食べる。

海岸や河川の岸を腰を振りながら歩いている。水生昆虫などを食し、同じシギ科のクサシギと比べ脇の切れ込みが深い。

イソシギに似ているが脇の切れ込みがない。旅鳥で春と秋の渡りの季節に各地で見られる他、関東以南では冬鳥として見られる。河川や湖沼などの泥地で甲殻類や貝などを食べる。

その名の通り足が黄色いシギ。主に春と秋の渡りの時期に旅鳥として全国で見られる。そして6月と7月にも姿を確認でき、春から秋までずっと見られるため、旅鳥感がないと言う人も。干潟や砂浜のみならず、内陸の湖沼や水田など幅広い水辺に現れる。魚やカニなどを食べる。

体の上面の白いまだら模様が目立つシギ。全国で春と秋に旅鳥として見られる他、一部地域では冬を越す個体もいる。好みの環境は水田など淡水の水辺であり、海岸沿いの干潟や砂浜などに現れることはほとんどない。絶滅危惧種。

主に春と秋の渡りの時期に見られる旅鳥で、冬に見られる地域もある。下の嘴だけに赤い部分があり、夏羽では全体的に黒く、頭、体、足、ほとんど全てが黒い！絶滅危惧種。

キアシシギに比べれば青緑色に見える脚を持つ中型のシギ。旅鳥で日本各地の干潟や水田で見られる。ピョピョピョと3音連続して鳴くことが多い。