下方向に湾曲した長いクチバシが特徴。類似種のダイシャクシギやホウロクシギと比較するとクチバシは短い。河川・水田・砂浜・干潟など、淡水と海水どちらの水辺でも見られ、草地にいることもある。基本的には全国で春秋の渡りの時期に通過する旅鳥だが、冬に見られる地域もある。

日本最大のシギで、ダイシャクシギに非常によく似る。江戸時代あたりまではダイシャクシギと区別されていなかった。焙烙（ほうろく）は素焼き土鍋の一種で、色が似ていることからこの和名になった。干潟でカニやシャコを食べる。絶滅危惧種。

ホウロクシギと非常によく似たシギ。春と秋に日本を通過していくが、冬を越す個体が確認されることもある。カニが大好きでよく食べる。

上方向に反った長いクチバシが特徴。春秋の渡りの時期に全国の沿岸部などに姿を見せる。夏羽では体が鮮やかな橙色になる。長距離飛行をする鳥で、2022年にアラスカ〜オーストラリアまでを休まず飛行し続けギネス記録を更新した。絶滅危惧種。

オオソリハシシギと似ているシギ。長くまっすぐなクチバシをもち、尾羽の先が黒い。春秋の渡りの時期に全国で見られ、沿岸部でも見られるがどちらかと言えば淡水の水辺で見られることの方が多い。

着物を着た京都の女性を思わせる姿が由来になったとされる、夏羽では鮮やかな赤褐色の羽が目立つシギ。主に春秋の渡りの時期に全国の干潟や砂浜などで見られる。大きめの石や枝などもひっくり返して獲物を探す力持ち。

目立った特徴がないと言われることが多いシギ。他のシギと比べると若干ずんぐり体型である。全国の沿岸部に春と秋の渡りの時期に姿を見せる。動きが老女を連想させることから、「姥(うば)」→「おば」でこの和名になったとする説がある。

クチバシの先がヘラのようになっている小さなシギ。かつて日本各地の干潟で見られた旅鳥であるが、生息地である干潟や砂浜の減少などにより世界でも300羽前後しか残っていないとされ、絶滅する可能性が極めて高いと言われている。他のシギチの群れに混ざっていることが多い。

スズメサイズのシギ。小さい体ゆえ、成鳥であっても当年（その年）生まれに見えることからこの和名になった。春秋の渡りの時期に全国に訪れる旅鳥だた、一部では冬を越す個体もいる。沿岸・内陸の両方で見られ、特に干潟でちょこまかと走り回る姿がよく見られる。

砂浜で波が引いては貝や甲殻類を採りにいき、寄せては走って戻る姿が有名。冬鳥また春秋の渡りの時期に見られる旅鳥として全国に訪れる。後ろ指が退化し足指が3本になっていることが名前の由来。

大群が一つの塊になって飛ぶ姿が魅力的なシギ。夏羽では体の上面の赤褐色と、腹の黒が目立つ。春秋の渡りの時期に見られる旅鳥または冬鳥で、全国の干潟・砂浜・湖沼・田んぼなどで見られる。気に食わない鳥には走って体当たりすることもある。準絶滅危惧種。

褐色で長く真っ直ぐなクチバシをシギ。冬鳥または旅鳥で田んぼや河口、干潟などに生息。冬は灰褐色となる。

森や林に住むおもしろい顔をしたシギ。本州〜九州では年中見られ、湿った場所を好む。夜行性で昼はじっとしているが、夕方になるとミミズなどを捕りに出かける。その味は美味しいと言われているが、数の減少により狩猟禁止を呼びかける声がある。

山間部の渓流や湿地を好むジシギ類。白い羽がわずかに青味を帯びて見えるということでこの和名になったとされる。冬に全国で見ることができ、リズミカルに体を上下させる様子は「アオシギダンス」と呼ばれる。

見分けの難しいジシギ類。求愛飛行が有名で「ズビャーク、ズビャーク」と鳴きながら飛び、尾羽で大きな音を立てながら急降下する。その音は鳥が発生させているとは思えない迫力がある。本州の高原など限られた場所と、北海道の草原などで夏に見られるが、本州の繁殖場所は激減している。準絶滅危惧種。

数多のバーダーを識別の沼に引きずり込んできたジシギ類の一種。湿地や農耕地などで見られる。

見分けにくいジシギ類の一種。冬に本州以南で見られ、渡りの時期には北海道でも見られる。淡水の水辺や田んぼなどで見られるが、冬の田んぼでは見つけにくく気づかず飛ばしてしまうことも多い。

上方向に反ったクチバシに、鮮やかな橙色の足が特徴のシギ。オオソリハシシギよりは明らかにサイズが小さい。春と秋の渡りの時期に全国の干潟や砂浜などで見られ、せわしなく動き回っていることが多い。小型のカニなどを食べる。

全国の海岸や河川で腰を振りながら歩いている身近なシギ。水生昆虫などを食べ、クサシギと比べ脇の切れ込みが深い。

イソシギに似ているが脇の切れ込みがない。春秋の渡りの時期には全国で見られ、、冬は関東以南で見られる。河川や湖沼などの泥地で甲殻類や貝などを食べる。

足が黄色いシギ。主に春秋の渡りの時期に全国で見られる旅鳥だが、6〜7月にも姿を確認できるため旅鳥感がないと言われる。干潟や砂浜のみならず、内陸の湖沼や水田など幅広い水辺に現れる。魚やカニなどを食べる。

朱い脚を持つシギ。旅鳥だが九州以南では越冬するものもいる。ツルシギと似ているが本種はクチバシが上下ともに朱色である。絶滅危惧種

体の上面の白いまだら模様が目立つシギ。春秋の渡りの時期に全国で見られる他、一部地域では冬を越す個体もいる。水田など淡水の水辺を好み、海岸沿いの干潟や砂浜などに現れることはほとんどない。絶滅危惧種。

主に春秋の渡りの時期に全国的に見られる旅鳥だが、冬に見られる地域もある。下のクチバシだけに赤い部分があり、夏羽では体のほとんどが黒くなる。絶滅危惧種。

キアシシギに比べれば青緑色に見える脚を持つ中型のシギ。旅鳥で日本各地の干潟や水田で見られる。ピョピョピョと3音連続して鳴くことが多い。

シギ科